16 June 2023
こんな方におすすめ
1. D2CやECは将来の売上を予測しやすく、RBFを活用しやすい
2. RBFはD2C/ECスタートアップの成長速度に対応できる
3. LTVと比較すると実際の手数料率が下がる可能性もある
まとめ
スタートアップが成長していくために欠かせない資金調達には、株式や融資によるものなど複数あります。昨今、株式でも融資でもない新たな資金調達手段として、レベニュー・ベースド・ファイナンス(以下、RBF)が注目されています。
過去の記事では、RBFを活用する具体的なメリットや最低限おさえておきたいポイントについて紹介しました。今回は、D2C/ECスタートアップがビジネスを加速させる上で、RBFと相性が良いと言われる理由を紹介します。
D2CやECのビジネスモデルは、仲介業者を介さないため、直接顧客と接点を持つことができます。そのため、自社サイトから購入した顧客の閲覧履歴や関心、商品の売れ筋といった売上に関わるデータを蓄積することができます。それゆえ、それらのデータから、将来の売上を精度高く予測することが可能です。
RBFは将来の売上をいま必要な資金として調達する手段です。将来の売上を予測できることがRBF活用において重要であり、D2C/ECのビジネスモデルは最適だといえます。
D2C/ECのビジネスモデルは、顧客との直接的な繋がりから得たデータを活用し、素早くPDCAサイクルを回せることが特徴です。それに伴い、ビジネスが急拡大することも考えられます。
商品への需要が急激に高まると、仕入れや生産キャパシティの拡大、デジタル広告をはじめとしたマーケティング活動のための資金が必要になります。
RBFはオンラインで審査が完結できるため、迅速に資金調達できることが特徴です。RBFを活用することで、D2C/ECスタートアップは成長の機会を逃すことなく、ビジネスを急加速させることができるでしょう。
RBFで調達した資金用途は、採用費や仕入れコストなどさまざまです。デジタル広告をはじめとしたマーケティング費用にあてる企業も多いでしょう。
RBFを活用して資金調達する際、調達額や支払期間に応じた一定の手数料率がかかります。そこで、RBFを活用して新たに生まれたLTV(顧客生涯価値)と手数料を比較してみます。
例えば、あるD2Cスタートアップでは、LTV(顧客生涯価値、計算方法はここでは割愛)が15万円、CAC(顧客獲得コスト)が3万円だと仮定します。
RBFにより3000万円を調達、手数料を10%とした場合、顧客獲得に投下できる資金は、3000万円から手数料を引いた2700万円となります。
上記から単純計算すると、900人(2700万/3万円)の顧客獲得に繋がることがわかります。加えて、新たに生まれたLTVの合計は1.3億円(15万円×900人)となります。
つまり、実質手数料は約2%(300万/1.3億万)で新たなLTVを生み出すことができる計算となります。
今回はD2C/ECのビジネスモデルがRBFと相性が良い理由を紹介しました。RBFのように、スタートアップの成長スピードを加速させるための新しい調達手段が増えています。
それぞれにメリット・デメリットが存在するため、自社の経営状況や事業計画に合わせて、組み合わせていくことが大切です。
Yoiiでは、このRBFの考えを基にしたSaaSやD2Cなどのスタートアップ企業に成長を加速するための独自のアルゴリズムを用いた未来査定型資金調達プラットフォーム「Yoii Fuel」を運営しています。
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