スタートアップ必見!エクイティファイナンス成功の鍵〜リスクと対策をガイド〜

    6 August 2025

    スタートアップ必見!エクイティファイナンス成功の鍵〜リスクと対策をガイド〜

    昨今、特にスタートアップに利用されているエクイティファイナンスですが、メリットも多くある一方、注意するべき点も多く存在します。

    今回はそれらの注意点を詳しく説明していくので、落とし穴を回避できる方法を本稿でマスターしていただけたらと思います!ぜひ最後までお読みください!

    ◯この記事のサマリ

    ・エクイティファイナンスとは、株式を発行し投資家に購入してもらうことで、自己資本を増加させる資金調達方法。

    ・エクイティファイナンスを利用する際の注意点には、経営権の希薄化、投資家からのプレッシャー、株式評価の難しさがある。

    ・各手法固有のリスクと注意点を理解し、事前に対策を講じることが大事。

    ◯こんな方におすすめ!

    ・自社に合う資金調達手段について考えている方

    ・エクイティファイナンスの利用を検討している起業家・スタートアップの方

    ・スタートアップの資金調達における課題に関心のある方

    0. エクイティファイナンスとは

    まず、エクイティファイナンスとは、「Equity(株式、自己資本)」を増やす形の資金調達です。企業が、株式を発行して外部の投資家に購入してもらうことで、自己資本を増加させます。(下図参照)

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    最も一般的なエクイティファイナンスの手段は、株式の発行です。新たな株式を発行し、VC、エンジェル投資家、個人投資家、あるいは既存株主などから資金を調達します。

    エクイティファイナンスで調達した資金は、企業のバランスシート上では「純資産」として計上されます。これは、企業が返済義務を負わない「自己資本」として扱われます。

    Q1. なぜエクイティファイナンス?

    企業がエクイティファイナンスを利用するのはなぜなのでしょうか?次に、エクイティファイナンスの特徴を紹介したいと思います。

    1. 投資家からの経営支援やネットワーク

    出資者は、資金だけでなく、経営に関するアドバイスや人脈も提供してくれます。もちろん、これはどの企業にも有益ですが、特にスタートアップにとっては、より重要な意味を持ちます。

    なぜなら、スタートアップはまだ事業基盤や知名度が低く、自社だけで顧客や提携先を見つけることが困難なためです。出資者が持つ強力な業界ネットワークや、成功に向けた豊富な知見は、スタートアップが成長の壁を乗り越えるための「起爆剤」となるのです。

    2. 成長性や将来性を重視している

    エクイティファイナンスでは、これまでの実績よりも事業の将来性や成長性が重視されます。したがって、将来性はあるがまだ実績が積み上がっていないスタートアップやユニコーン企業とは親和性が高いです。

    3. 返済義務がない

    出資金に対して、基本的に返済義務がありません。そのため、キャッシュフローがまだ不安定な創業期や成長期にいる企業は、返済に追われることなく、事業の成長に集中できることがわかります。

    その代わり、企業側は出資者に対し、財務情報や事業の進捗報告などの必要情報を開示する必要があります。出資者は資金提供するにあたり、将来のキャピタルゲイン(株式売却による利益)を求めてリスクを取るため、情報を共有してもらうことは重要となります。

    成長を後押ししてくれる一方で、落とし穴もいくつかあります。表裏一体の性質を持つメリットとデメリットですが、次のセクションでは、注意すべき点と防止策を解説していきます!

    Q2. エクイティファイナンス利用にあたって注意点は?

    1. 経営権の希薄化

    エクイティファイナンスでは、新株を発行して資金を調達するため、創業メンバーや既存株主の持ち株比率が低下します。これにより、創業者の企業に対する権限が薄まり経営権の希薄化が起こります。

    一方で、経営権の希薄化は、外部の知見やネットワークを取り入れ、企業価値を最大化する好機となります。

    長期的な視点で持ち株比率をシミュレーションし、投資家とは議決権や拒否権などについて事前に明確に合意形成を行うことが大切となります。

    2. 投資家からのプレッシャー

    投資家からの期待は成長を促す「良きプレッシャー」となる一方で、過度なものは事業にとって悪影響です。

    報告内容や頻度を事前に取り決め文書化しておくことは、無用な報告工数を削減し、長期的な企業価値向上に寄与するだけでなく、投資家との建設的な信頼と対話に繋げることができます。

    3. 株式評価の難しさ

    未上場企業の株式評価は複雑です。客観的で適正な企業価値評価を行わないと、次のステージに行った時に、企業の取引価格が逆に下がったり、変わらなかったりします。

    これらのリスクを避けるためには、説得力のある事業計画を提示し、成長戦略や市場での優位性を具体的に示し、投資家との認識の乖離や資金調達の長期化を防ぐことが鍵となります。

    3. まとめ:デメリットを把握し、エクイティファイナンスを有効活用しましょう!

    エクイティファイナンスは、スタートアップの成長に不可欠な「リスクマネー」を提供し、事業を加速させてくれます。返済義務がなく、投資家が事業の失敗リスクを共に負う資金である一方で、経営権の希薄化、投資家からのプレッシャー、株式評価の難しさといった注意点も存在します。

    課題を十分に理解し、前もった対策を講じることで、エクイティファイナンスを上手く活用していきましょう!

    ▶︎関連記事: デットファイナンスとエクイティファイナンスを比較した上で利用を検討されたい方は、こちらをチェック!

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    4. 比較してわかる、おすすめの資金調達方法

    エクイティファイナンスやデットファイナンスには大きな資金を調達できるという大きなメリットがある一方で、返済負担や希薄化など、気になるデメリットが存在するのも事実です。

    そこで、デメリットをカバーしつつ、メリットもキープできる**「RBF(レベニュー・ベースド・ファイナンシング)」**という新しい資金調達方法を紹介します。

    エクイティファイナンスのデメリットをカバーできるRBFとは?

    RBFとは、過去の売上データや現在の財務状況から将来の収益を予測し、その一部を利用する調達手法です。

    RBFの特徴

    RBFの特徴として、

    ①数億円までの大口での調達が可能

    ②手間と時間をかけずに調達可能

    ③希薄化一切なし

    といったメリットがあります。また、将来の売上に対して審査・評価を行うため、銀行融資による調達が難しい場合でも活用が可能です。

    また、RBFは売掛債権のような確定した債権を売却するのではなく、将来発生する債権を用いて資金調達を行うため、支払い期間が長くなり、資金繰りの負担も軽減できます。

    他の調達手段と比較すると以下のような違いがあります。

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    このような新しい資金調達の選択肢も活用しながら調達を行うことが、企業の成長を加速させるために重要となります。RBFについて詳しく知りたい方は、以下からお気軽にご確認ください。

    デットでもエクイティでもない新たな資金調達手段でSaaS企業を支援

    Yoiiでは、このRBFの考えを基にしたSaaSやD2Cなどのスタートアップ企業に成長を加速するための独自のアルゴリズムを用いた未来査定型資金調達プラットフォーム「Yoii Fuel」を運営しています。

    Yoii Fuel

    「Yoii Fuel」を用いると、申請に保証や担保は不要・株式の希薄化を防ぐだけでなく、会計・決済システムと連携すれば、より簡単にかつスピーディー(最短6営業日)調達可能です。

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