【2027年から制度変更】リースするか資金調達して購入するか?リースについて知っておきたいポイントを詳しく解説!

    28 August 2025

    【2027年から制度変更】リースするか資金調達して購入するか?リースについて知っておきたいポイントを詳しく解説!

    設備投資をしたくても、創業・事業拡大期は自己資金に限りがあります。
    そのようなフェーズで注目される手段の一つが「リース」です。リースは単なる物品の貸し借りではなく、実質的な資金調達として活用できます。

    リースを有効に使うには、押さえておくべき多くのポイントがあります。
    リースが資金繰りに与える影響や、会計・税務処理、さらには2027年から変わるIFRS(国際会計基準)への対応など、内容は多岐にわたります。

    この記事では、リース契約で知っておくべきポイントを解説します。

    リースを考える際には、RBF(レベニュー・ベースド・ファイナンス)による資金調達も選択肢として検討するのがおすすめです。
    RBFは将来の売り上げをもとに資金を調達できるしくみです。
    リースとRBFを使い分けることで、事業が急成長しやすい環境を整えられます。

    経営者や財務担当の方で、「リース契約のメリットは?」「購入した方がよいのでは?」とお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください!

    リースのしくみと特徴

    リースの基本的なしくみと特徴を知るために、以下の3つのポイントを解説しましょう。

    リースの定義

    リースとは「必要な設備や物品を、まとまった購入資金がなくても使えるしくみ」です。

    リース会社は、利用者が指定した機械や設備などを代わりに購入し、月々の定額料金で貸し出します。

    リースの場合、契約期間は中長期(3〜7年程度)となるケースが多いです。
    その間ずっと利用はできますが、物件の所有権はあくまでリース会社にあります。

    購入に比べて初期費用を抑えつつ、必要な機器を導入できます。

    「事実上の資金調達」と言われる理由

    リースは単なる物品の貸し借りではなく、資金調達の一種と見なされる場合があります。

    リースを使うことで「まとまった購入資金を借りずに済む」のは、「資金を調達した」のと同じ効果があるからです。

    リースならば、借り入れのために資産を担保に入れる必要がありません。

    金融機関からの融資では、審査に長い時間を要する場合も多いです。

    迅速に設備を導入できるリースは、実用性が高い資金調達手段と見ることができます。

    リース・レンタル・ローン購入の違い

    リースに似ている契約として、レンタルやローンによる購入があります。

    しかし、これらの契約は

    などの点で明確な違いがあります。
    以下の表で、違いをわかりやすく整理しました。

    特徴リースレンタルローン購入
    目的長期間の利用短期の一時的な利用購入
    (所有を前提とした取得)
    契約期間数年単位(中長期)数日〜数ヶ月支払い完了まで
    所有権リース会社に帰属レンタル会社に帰属利用者に帰属
    中途解約原則不可比較的自由原則不可

    表にまとめたように、設備を導入する手段にはさまざまな選択肢があります。
    事業計画や資金繰りに応じて、最適な方法を見極めることが重要です。

    リースの分類

    リースと一口に言っても、契約の内容や目的に応じてさまざまな種類があります。

    以下にあげるリースの種類の違いを説明しましょう。

    よく利用される、ファイナンスリースの主な特徴についても最後に整理します。

    ファイナンスリースとオペレーティングリースの違い

    ファイナンスリースとオペレーティングリースの大きな違いは、

    の2点です。

    ファイナンスリースは「借手が機器を選定し、原則として中途解約できない長期契約」です。貸手が設備を調達・保有しつつ、借手に使用させます。

    オペレーティングリースは「貸手が複数の利用者に短期間ずつ貸すことを前提とした契約」です。
    契約終了後も機器や設備をリース会社が再利用すると想定しており、契約内容によっては中途解約も可能です。

    2種類のリースが持つ特徴を整理すると、以下にあげる表のとおりです。

    項目ファイナンスリースオペレーティングリース
    中途解約原則不可
    (ノンキャンセラブル)
    契約内容により可
    契約期間中長期(3年以上が多い)短期(1年未満も多い)
    所有権リース会社にあるリース会社にある
    借手の会計処理資産・負債に計上
    (オンバランス)
    費用計上のみ
    (オフバランス)

    ファイナンスリースとオペレーティングリースとは、使い方や税務・会計処理において違いが出ます。契約前にきちんと区別するのがポイントです。

    所有権移転と所有権移転外リースの違い

    ファイナンスリースの中でも、所有権が最終的に利用者に移るかどうかで、「所有権移転」と「所有権移転外」の2種類の契約があります。
    この2種類の違いは、法人税などの税務上、重要な区分となります。

    所有権移転リース
    契約終了後、設備の所有権が借手に移ります。実質的には分割払い購入に近い契約と言えます。

    所有権移転外リース
    契約終了後も所有権は貸手が持ち続けることが想定されます。契約期間が終わったら、設備を返却または再リースします。

    たとえば、製造業で機械を長く使い続けたい場合は「所有権移転型」の契約を選ぶとよいでしょう。最終的には、製造機械を自社資産として残せます。

    テクノロジーの進化が早いIT機器・パソコンや、汎用性の高いコピー機などは、「所有権移転外リース」で設備を更新していく方針が合理的です。

    ファイナンスリースの主な特徴

    ファイナンスリースは「利用者主体で設備を導入し、長期にわたり使い続ける前提で支払いを行う契約」です。

    ファイナンスリースには、以下のような特徴があります。

    これらの特徴から、ファイナンスリースは銀行融資とならぶ資金調達手段として認識されています。設備投資に伴う初期費用を抑えたい企業にとっては、現実的な選択肢です。

    一方で、ファイナンスリースは中途解約が難しいため、導入する設備の選定と契約期間の見積りには、慎重な判断が求められます。

    リースを導入するメリットとデメリット

    リースを資金調達手段の一つとして検討するなら、以下のメリット・デメリットを把握しておきましょう。

    メリット

    初期費用を抑えられる
    設備を購入する場合と異なり、リースならまとまった初期費用の支出を避けられます。

    最新の設備を導入できる
    機器更新のスピードが早い分野では、リース契約を活用することで、常に最新の設備を利用できます。

    デメリット

    総コストは購入するより高くなる
    リース料にはリース会社の利益や手数料が含まれるため、長期的にはコストが割高になります。

    中途解約が原則できない
    ファイナンスリースの場合、契約期間中に解約すると高額な違約金が発生します。試験的な設備の導入にはあまり向いていません。

    物件の自由な処分・カスタマイズができない
    リース物件は借手(利用者)に所有権がないため、物件の処分やカスタマイズには制限がかかります。

    リースによる資金繰りへの影響は?

    リースは初期費用が抑えられる一方、月々の支払いが発生します。
    ここでは、リース契約を結ぶと資金繰りにどう影響するのか、一括購入との違いを踏まえて詳しく見ていきます。

    特に、以下の3点について解説しましょう。

    一括購入とリースとの資金繰りを比較

    結論から言えば、

    という傾向があります。

    一括購入とリースの資金繰りの特徴を表にまとめました。

    項目一括購入リース
    初期費用高額小さい
    月額コスト原則なし(維持費のみ)毎月定額の支払いが発生
    キャッシュフロー購入時に大きな支出月々の支払いで支出を分散
    所有権ユーザーリース会社

    事業が立ち上がったばかりで資金に余裕がない場合、資金繰りを安定させる手段としてリースは有効です。

    一方で、リース料の支払いはリース契約が終わるまで続きます。
    料金には、設備の本体価格はもちろん、利息の支払いや手数料にあたる費用も上乗せされています。
    長期的には、リース料の総額は一括購入の代金よりも割高です。

    リースを中途解約すると違約金が生じる

    リース契約の中途解約には高額の違約金がかかるため、慎重な計画が必要です。

    ファイナンスリースは「ノンキャンセラブル契約」の特徴を持っており、原則として契約期間中の中断は認められません。

    仮に途中で事業を中断する場合でも、残り期間分のリース料相当額を一括で支払う必要があります。

    スタートアップの場合、こうした固定コストの増加が資金繰りの悪化を招く要因となり得ます。

    リースは銀行からの融資に影響するのか

    リース契約は通常の借り入れにはあたらず、金融機関の融資枠を圧迫しないと考えられます。

    リースは「物品の賃借契約」として扱われ、一般的には融資された金額として減少してしまいます。

    ただし、リース契約が増えれば月々の料金支払いは増えるため、その分利益は減ってしまいます。

    利益が減少すれば、融資を受けられる額に影響を及ぼすおそれもあります。

    さらに、2027年度から適用予定のIFRS(国際会計基準)では、原則としてリース取引はバランスシートに資産・負債として計上されることが決まりました。

    IFRSを採用する企業の場合、リース資産・負債の計上によって自己資本比率が下がり、融資審査に影響を与える可能性もあるのです。
    2027年度から適用されるIFRSの変更点については、後ほど改めて解説しましょう。

    リースは会計・税務上どう処理される?

    会計や税務の世界では、リース契約の内容によって取り扱いが大きく異なります。

    特にファイナンスリースとオペレーティングリースでは、貸借対照表への反映や損金処理の方法が異なります。

    以下にあげる4つのポイントについて、詳しく解説しましょう。

    リースの種類ごとに見る会計処理

    結論から述べると、ファイナンスリースでは借り受ける物件を資産と負債として計上します。一方で、オペレーティングリースはリース料のみを費用として処理します。

    具体的には、以下のように取り扱いが異なります。

    ファイナンスリース
    利用者は、リース物件の現在価値を資産として、対応するリース債務を負債としてそれぞれ計上します。いわゆる「オンバランス」です。

    オペレーティングリース
    資産や負債には計上されません。リース料を費用として処理するのみで、「オフバランス」となります。

    どちらの方式になるかは、どの会計基準を適用するかで条件が変わります。
    IFRSでは2027年から、原則としてリース契約はファイナンスリースとなります。
    国内の会計基準では、一定の基準を満たすとファイナンスリースとして扱われます。

    どのリース制度をもとに契約するかは、書面に記載された内容をチェックするようにしてください。

    リースの種類に応じた減価償却の方法

    ファイナンスリースでは、調達した物品を「自社の資産」として扱うため、減価償却の手続きが必要になります。

    一方で、オペレーティングリースではそもそも資産計上がないため、減価償却の処理は不要です。

    毎月のリース料を「賃借料」として経費計上するだけなので、会計処理としてはシンプルです。

    税務上の取り扱いと節税のメリット

    会計処理だけでなく、税務上でもリースの種類で扱いが異なります。

    ファイナンスリース
    減価償却費や利息費用を損金として計上できるため、法人税の負担を軽減できます。

    オペレーティングリース
    リース料を損金として処理できるため、税務上有利に扱われます。

    (参考:国税庁 タックスアンサー

    どちらのリースであっても「費用」として計上できる点では共通しています。

    しかし、計上する項目や費用の計算方法はリースの種類によって異なります。導入前には税理士に相談しておきましょう。

    IFRS(国際会計基準)におけるリースの扱いが2027年から変更

    2027年度から、IFRS(国際会計基準)のリースに関するルールが変わる予定です。

    基準の改正により、多くのリース契約が資産・負債として計上されるため、オンバランス処理が原則となります。

    IFRSでは、契約の締結時に次の条件を満たす取引をリース契約と定めています。

    この基準を適用すれば、思いもよらなかった取引も、ファイナンスリースと判断されるかもしれません。

    たとえば、クラウドサービスやソフトウェア利用契約も、ファイナンスリースと判断される可能性があります。利用者もサービス提供者もともに、注意が必要です。

    IFRSは中小企業に対しては強制適用されませんが、以下に該当する場合は影響を受けるおそれがあります。

    今後の制度変更も視野に入れたうえで、資産管理が求められます。

    なお、オンバランス処理の対象外となるリースは以下のような場合です。

    ※個別の案件における会計・税務処理の方法については、必ず専門家(会計士・税理士など)にご相談ください。

    リースするか購入するか?どの調達方法を選べばよいか?

    設備投資の方法として、「リースにするか、それとも購入すべきか」は、起業家にとって重要な意思決定です。

    ここでは、以下にあげる3つのポイントを中心に、リースをどう使うかの考え方を紹介しましょう。

    ファイナンスリースに適した物品調達

    長い期間、安定的に使う設備を導入したい場合、ファイナンスリースが向いています。

    以下の条件に当てはまるならば、ファイナンスリースを積極的に検討しましょう。

    一定以上の耐用年数があり、継続した使用が見込まれる設備ならば、ファイナンスリースに適しています。

    たとえば、オフィス什器や業務用PC、製造機器、配送車などが挙げられるでしょう。

    (資金調達してでも)購入に適した物品

    一方で、将来的に設備の売却やカスタマイズを考えている場合は、資金調達してでも購入する方が自由度は高くなります。

    以下にあげる条件を満たすならば、購入がより望ましい選択肢になります。

    たとえば、自社独自のシステムを搭載した製造ラインや、大幅にカスタマイズした開発環境などは、リースよりも購入が向いています。

    リースを検討する際に、RBFによる資金調達も考えておくメリット

    リースを検討する際に、RBFによる資金調達も考えておくと、柔軟な資金繰りが可能になります。

    RBF(レベニュー・ベースド・ファイナンス)とは、企業が得る将来の売上に基づき、資金を調達できるサービスです。

    以下のようなケースに直面している企業は、RBFの活用も検討するのをおすすめします。

    ケース1:RBFを活用すれば、リースに向いていない状況でも設備導入できる

    以下のようなケースでは、リースによる設備の導入には向いていない可能性が高いです。

    このような場合でもRBFなら、柔軟な審査により、設備導入の資金調達に活用できます。

    要件を満たせば、数千万〜数億円規模の資金調達も可能で、設備の購入におすすめできる手段です。

    ケース2:リースを利用した事業拡大にRBFは有効

    リースで設備を整えた後は、広告・開発費などの運転資金も投入し、事業を急成長させていきたい場面です。

    しかし、リース契約ではもちろん、広告や開発に伴う費用を直接支払うことはできません。

    このようなタイミングでRBFを活用すれば、迅速に資金を調達でき、事業も素早く展開できます。

    RBFは銀行融資と異なり、担保や保証人が不要で、手続きが簡単なのも利点です。

    RBFを活かして広告宣伝やシステム開発を効果的に進められれば、短期間で大きな業績を達成できます。

    また、リース料の支払いでキャッシュフローが苦しくなる場面があっても、RBFが利用できれば資金繰りへの不安を軽減できます。

    RBFによる資金繰りの活用例を知りたい方は、以下のインタビュー記事もぜひご覧ください!

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    まとめ

    この記事では、設備を調達するための方法である「リース」についてご紹介しました。

    リースは、創業・事業拡大期において、有効な選択肢の一つです。
    これらの時期は、自己資金に余裕がないが、設備をできる限り早く導入したい状況に直面しがちです。

    一方で、リースには注意点もあります。契約前には次の3点をよく確認するのが重要です。

    リース契約は単なる「設備の貸し借り」ではなく、戦略的な資金調達の手段です。

    Yoiiでは、RBFやその他の資金調達スキームを含め、具体的な事業フェーズや設備内容に応じたご提案が可能です。

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